2018/05/06

起きて並んで見る景色

パートナーは昨年11月以来、月に1度くらい熱を出す。38℃台が続くことはなく、内服または筋肉注射で熱は下がる。
いまのところ抗生剤が効いている。痰がひどいこともあまりない。
4月22日夕方から37.4℃、翌日には36℃台になり、内服は3日で終了。
その後、3日に一度くらい37℃台になるが、クーリングで下がり薬は飲んでいない。
さほど体調は崩れていないので、入浴もリハビリも続けられている。

連休まえの4月24日にようやくパートナーをわたし1人で「ベッド上に座らせていい」免許皆伝になった。
病棟の看護責任者とリハビリ担当者立ち会いのもと「ベッド上に座らせる試験」をクリア!
連休に人が来たときに起こせるようにというリハさんの配慮だ。

情けないくらい時間がかかった。
土曜日のリハビリは体調が安定していれば車椅子に乗る。
リハさんの監督下で、ベッドに起こすところと寝かせるところをわたしがやる。
多くても月に3回。すこし間があくとすぐにぎこちなくなってしまう。

気候にもよるが、車椅子で外へも行く。
今年は病院近くの七分咲きの桜を、友人2人とリハさんと一緒に見ることができた。

ベッド上に起こすことはできるのだが、体勢を保てるかが不安なため「だれかお見舞いの人がいるときに起こすように」とリハさん。連休の後半5月4日に3人、本日6日に4人!、 パートナーの友人がお見舞いに来てくれた。ありがとうございます。

4日は最初から3人の力を借りて、廊下側を向いてベッド上に5分ほど座った。

5日は起きなかったが、横になったままのリハビリ中も終わってからも目を開ける時間が長く、両目をしっかり開いていた。

本日6日。4人に見守ってもらい1人で起こし、ベッド上に支えるように並んで座った。
約8分〜10分くらいだろうか。窓側を向いて一緒に外を眺めた。
首が安定していないのでうつむきがちだけど、並んで見る景色はいい。

ベッドに戻ってからもよく目を開けていた。続けられるといい。姿勢が保てるにはどうしたらいいのか、要検討だ。

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病室の窓から見える景色。緑が濃くなってきた。

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庭に咲いたシラン

2018/05/01

特殊言語チーム 始動!

トルコ語、ペルシャ語、ヘブライ語、中国語、韓国語……
「Sola1冊の本プロジェクト」のメンバーには、さまざまな言語に携わる人がいる。

会社の仕事とはべつに、2015年から「Sola1冊の本プロジェクト」という小さな試みを始めた。2か月に1度、だいたい3週目か4週目の月曜日か火曜日の13時〜17時、友人の主宰する家庭文庫(風渡野文庫 さいたま市)を借りて、公共図書館司書、学校司書、翻訳者、画家、創作の書き手、研究者、編集者などの仲間と集まりを重ねている。現在の登録メンバーは20人くらいで、毎回の参加者は10人くらい。
検討事項を決めて担当者が発表したり、ゲストスピーカーを招いて話を聞いたり、「お楽しみプログラム」と称して映像やブックトークの実演を見たり、読書会などもおこなっている。興味のある方はご一報を。

「Sola1冊の本プロジェクト」は以下の2つの活動の柱を持っていきたいと考えている。
1 「1冊の本」の発掘
・児童書作品(創作、ノンフィクション、翻訳)の発掘
・復刊作品の発掘

2 「1冊の本」の普及
「すべての子どもたちに本を」
・さまざまな要因で本が届いていない子どもたちへの読書支援
・子どもたちに本を手渡す大人への支援

トルコ語やペルシャ語やヘブライ語や中国語や韓国語の絵本や児童書は、日本で紹介される機会がまだ少ない。プロジェクトの場でじっくり検討して、日本の子どもたちが楽しめる作品を提供できたらいい。

プロジェクトで検討した企画が実現した「アジアの道案内」シリーズ。
アジア6か国(トルコ、インド、中国、ベトナム、韓国、日本)のそれぞれ文化的特徴が見える切り口を通して、その国の人びとのくらしを伝える写真絵本だ。読者が異文化を追体験できるような本作りを目指した。目にする機会があったらぜひ感想を聞かせてほしい。
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アジアの道案内(玉川大学出版部刊)

2018/04/22

ミトン人形とHさん

高田千鶴子さんが主宰する「保育と人形の会」の人形たちはあたたくてかわいい。
http://hoikutoningyounokai.b.la9.jp/

児童図書館研究会の仲間たちと、来年の全国学習会での販売を目標に「子どもと本を結ぶ人形たち」(仮題)という出版企画を進めている。
本ができるまでに人形を1体つくるんだと自分に言い聞かせているのだが、わたしは裁縫が本当に苦手なのだ。
パートナーのほうがおそらく上手だと思う。
どうにもならないくらい苦手だ。
中学・高校時代、家庭科の裁縫の実技はほとんど裁縫上手な友人にやってもらった。
「材料費」を2人分負担して(カネで片を付けようというイヤなヤツ)作ってもらったこともあった。家庭科室で何をしていたかといえば、机の下で本を読んでいた。

昨年2月の児図研の全国学習会で販売した2冊の新刊『乳幼児おはなし会とわらべうた』と『子どもの本から平和を考える』は、編集と制作を本作り空Solaが担当した。
『乳幼児おはなし会とわらべうた』は刷りを重ね、『子どもの本から平和を考える』も在庫希少のようでありがたい。
「子どもと本を結ぶ人形たち」も次に続くようしっかり作りたい。

やはり昨年2月に奥会津の三島町の子どもたちと交流した際、同行したAさんがミトンくまを遣って「くまさんのおでかけ」をやってくれた。
わたしはこのミトンくまがほしくてほしくてしかたないのだが、「できあがった子」はいない。自分でチクチクしないと手に入れることはできない。

そこでまた奥の手を使うことにした。4年くらい前から、事務所の片付けなどを手伝ってくれているHさん。
調理師の資格ももっている彼女は、料理がとても上手だ。それだけではなく、片付けも裁縫も家庭内のことを完璧にこなし細やかな心遣いができるスーパーウーマン。家庭外でもボランティア活動に携わったりしている。
パートナーが入院してから、ずっと手作り料理を差し入れてくれている。
おいしくてあたたかい。

Hさんにミトン人形のキットを渡し、泣き落としでお願いした。

ミトンくまとミトンうさぎが昨日Solaにやってきた。
うれしくて、パートナーの病室にミトンくまを連れて行き、わらべうた「くまさんくまさん」をうたいながらミトンくまを動かしてパートナーや看護師さんに見てもらった。看護師さん、忙しいのに……すみませんでした。

人形は無理でも「おにぎり」や「つくし」などの小物をせめて自分で作らないと。
アタマがいたい。

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Solaにやってきたミトンうさぎとミトンくま
『乳幼児おはなし会とわらべうた』(落合美知子著)と『子どもの本から平和を考える』(児図研編)いずれも児童図書館研究会刊

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Hさんが繕ってくれたパートナーのパジャマ。繕ったところにクロネコのアップリケ。
うれしくてミトンくまとミトンうさぎがまた登場。
2018/04/14

病院の友だち

パートナーの病院で友だちができた。
彼女のお連れ合いが入院していて、仕事帰りに毎晩病院に来ているという。
洗面台で手を洗っているときに、声をかけてきてくれた。
わたしはその日の仕事の具合で、昼行ったり、夜行ったりしている。

夜行ったときに、なんとなく廊下ですれ違ったり、ネズミのピープのTシャツを見て反応してくれたり。
ちなみにピープは絵本『ようこそロイドホテルへ』の主人公のネズミ。
病室は季節を問わず一定の室温なので、看護師さんたちはずっと半袖だ。
リハビリしていると汗ばむこともある。

20時の面会時間ギリギリまでいて、彼女と2人川沿いの八分咲きの夜桜の下を一緒に歩いた。
その日はすこし肌寒くて、屋台のお好み焼きを買って食べた。

5月いっぱいくらいで退院して自宅で療養生活を送る予定だという。
生活環境も仕事もパートナーの病状もまったく違ったけれど、
まっすぐに目を見て話しができた。
出会って間もないのにわたしのことを「お母さん的な存在」だと。確かに年上だけどせめて「お姉さん」にしてほしい。
夜の病院に彼女がいなくなるのは、喜ばしいことなのだが、すこし物足りない。

周りの人に話しても「おきのどくに」で終わってしまうから、話しても「しかたがない」と彼女は言った。
たまたま彼女の体験がわたしの体験と重なることがあったから、彼女の経てきた時間を共有することができた。

人はそれぞれ限られた空間と時間で生きている。自分が体験したことだけしか「共有」できないとしたら、なんと狭く浅く小さいことか。
たとえば、東日本大震災の被災地で暮らす人のこと。被災地には「しかたがない」があふれていると……ずっと被災地に関わり続けている人が言った。

「しかたがない」で終わらせない世の中ために、わたしは本を、子どもの本を作り続けていこうと思う。

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ヨレヨレになってしまったピープTシャツ
『ようこそロイドホテルへ』シリーズ「未来への記憶」(野坂悦子作 牡丹靖佳画 玉川大学出版部刊)
2018/04/04

白い花の記憶

新緑がまぶしい。庭に白い花たちが咲いた。

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ドウダンツツジ

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シロヤマブキ

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オトコヨウゾメ

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アオダモ

アオダモ以外は、去年もたぶん咲いていたはずなのに……思い起こせない。

このところパートナーの夜間中学関係の仲間が、相次いでお見舞いに来てくれた。
江東のSさん、京都のTさん、大阪のIさんにSさん。ありがとうございます。
翌日「○○さんが来てくれたね」と声をかけると、とてもうれしそうに笑う。
その笑顔を見ると、いろんなごちゃごちゃなどいっきに吹き飛んでしまう。