2018/03/20

共感をもつこと 児図研 福井学習会

3月18日・19日、福井市で開かれた2017年度の児童図書館研究会全国学習会に参加した。基調講演は東京子ども図書館名誉理事長の松岡享子さん。「「子どもと本」をつなぐあなたへ 若手図書館員の質問にこたえて」と題して、福井の若手図書館員からの4つの質問にこたえる形で話が進められた。質問は「1 子どもにすすめたい本と、子ども自身が手に取る本とのギャップを埋めるには?」「2 ブックスタート、おはなし会などのよさを知ってもらうには?」「3 図書館員としてどのように自己研鑽していくか?」「4 図書館にとって大事なことを人に伝えるためには?」。
最初に若手図書館員から県内の公共図書館の状況(職員数、雇用形態など)説明があり、4つの質問が投げかけられた。
「1」の質問にこたえるなかで、松岡さんは「読んでもらいたくない本をよく読んだのか」「子どもが放っておいても手にとる本をなんで読みたがるのか、子どもが惹かれる理由を自分であるていど共感できるか」と述べた。何が魅力で子どもがこの本を読むのか共感をもち、その要素にかなう別の本(すすめたい本)を探してみること。

わたしが参加した第3分科会は「ぴったりの本を、ティーンズを主にして探る」(講師:川上博幸)というテーマで、事前に課題が出ていた。「学校や図書館でのティーンズとの関わりで印象に残った事例」など4つの質問があがっていた。ティーンズとの関わりがほとんどなく、図書館などの現場ももっていない。YAも最近読んでいない。ひとまず「ティーンズにぜひ読んでほしいと思った作品」という4つめの質問を友人の娘さん(中2。4月で中3)に聞いてみた。中学では不動の図書委員。好きな作家御三家は、有川浩・海堂尊・三浦しをん。

『ノッキンオン・ロックドドア』青崎有吾 徳間書店
〈NO.6〉シリーズ あさのあつこ 講談社
〈図書館戦争〉シリーズ 有川浩 角川書店
『紙コップのオリオン』市川朔久子 講談社
『西の善き魔女』荻原規子 角川書店
〈RDG レッドデータガール〉シリーズ 荻原規子 角川書店 ●
〈チーム・バチスタ〉シリーズ 海堂尊 宝島社
★『何様』朝井リョウ 新潮社
『傘をもたない蟻たちは』加藤シゲアキ 角川書店
〈5分後に意外な結末〉シリーズ 学研プラス
〈妖怪アパートの幽雅な日常〉シリーズ 香月日輪 講談社 ●
〈一瞬の風になれ〉シリーズ 佐藤多佳子 講談社 ●
〈東京バンドワゴン〉シリーズ 小路幸也 集英社
『君の膵臓をたべたい』住野よる 双葉社
『かがみの孤城』辻村深月 ポプラ社
『ハケンアニメ! 』辻村深月 マガジンハウス
『さよならドビュッシー』中山七里 宝島社
〈都会のトム&ソーヤ〉シリーズ はやみねかおる 講談社
『ナミヤ雑貨店の奇蹟 』東野圭吾 角川書店
★『容疑者Xの献身』東野圭吾 文藝春秋
『鉄のしぶきがはねる』まはら三桃 講談社 ●
★『風が強く吹いている』三浦しをん 新潮社 ●
〈レイン〉シリーズ 吉野匠 アルファポリス
〈氷菓〉シリーズ 米澤穂信 角川文庫
〈陽気なギャングが地球を回す〉シリーズ 伊坂幸太郎 祥伝社
『46番目の密室』(火村シリーズ) 有栖川有栖 講談社
★『虹を待つ彼女』逸木裕 KADOKAWA
『君が電話をかけていた場所』三秋縋  KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
〈ソードアート・オンライン〉シリーズ 川原 礫  KADOKAWA
『あと少し、もう少し』瀬尾まいこ 新潮社
『虚人たち』筒井康隆 中央公論社 

数におどろき、4冊にしぼってもらった(★印)。
学習会前に読んでみようと思いながら、読めず、課題も学習会前夜(23時とか)に送信したというありさま。
このなかでわたしが読んでいるのは●印。
共感をもつにいたらず。

ちなみにわたしがあげたのは以下。
『靴を売るシンデレラ』ジョーン・バウアー 灰島かり訳 小学館 
〈DIVE!!〉シリーズ 森絵都 角川書店
〈一瞬の風になれ〉シリーズ 佐藤多佳子 講談社
『風が強く吹いている』三浦しをん 新潮社

第3分科会で川上さんは「そのときにそのひとのなかで血となり肉となる本を届けるのが児童図書館員のたしなみ」だという。児童文学も一般文学も楽しめる年齢に、その年齢でしか読めない本をすすめる。もちろんその年齢でなくても「読む」ことはできるのだが、ぴったりのタイミングで読むにふさわしい本は、確かにある。
『未明』という同人誌を作っていた高校1年のわたしは、福永武彦『草の花』、ヘッセ『車輪の下』、志賀直哉『城之崎にて』を読んでいた。そのあと、読み返したことはたぶんない。

共感し、寄り添いつつ、毅然とする。
ティーンズに届くのは「言葉」だけではないのだろう。届ける人の存在そのもの。ティーンズのころの自分は、だれの言うこともきかなかった。

会場で久しぶりにお目にかかった松岡さんから「名簿にお名前があったから、近くの公園に座ってあなたとお話ししたことを思い出していた」と。ほんの一時期東京子ども図書館の職員だった。不良職員だった。Solaから発行した『がんばれ! 児童図書館員』(杉山きく子)という本があるのだが、おかげさまで刷りを重ね、一昨年東京子ども図書館から出ることになった。まだ動いているようで、よかった。

福井駅前の動く恐竜たち。
フクイラプトル
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フクイサウルス
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フクイティタン
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がんばれ!児童図書館員_convert_20180325225052
杉山きく子『がんばれ! 児童図書館員』東京子ども図書館
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