FC2ブログ
2018/01/06

『異人論序説』から始まった

20代のころから赤坂憲雄の文章が好きだった。始まりは初期の著作『異人論序説』(1985/砂子屋書房→ちくま学芸文庫)。本を作る仕事に携わるようになり、赤坂の仕事をつかず離れずの距離で読者として見守ってきた。
そんな赤坂憲雄先生と仕事をする機会が巡ってきた。
『食の民俗事典』(野本寛一編 柊風舎)のパンフレットに推薦文を寄せてもらったことが始まり。
その後「フィールド科学の入口」(玉川大学出版部)という10冊シリーズの編者をお願いすることになった。
「フィールドワークと学問」という切り口で、すでに6冊が刊行された。
佐藤洋一郎(植物遺伝学)、野本寛一(民俗学)、小泉武栄(自然地理学)、小林達雄(考古学)、白山義久(海洋学)、秋道智彌(人類学)と赤坂憲雄との対談や、各分野の研究者のフィールドワークの実際を紹介した論考などをテーマごとにそれぞれ1冊にまとめた。
近刊は石毛直道と赤坂憲雄による「食」をテーマにした1冊を予定している。
研究者が外に出ない、フィールドに出なくなったという話を聞いて久しい。たとえば、仮説を立ててフィールドに出かけると、仮説が崩される「事象」に遭遇してしまう。そこで論文をまとめることができずに、またあらたな仮説を立ててフィールドに出かける。本来「学問」とはこのくり返しのような気がする。これではいっこうに成果が上がらずこまったことになるか。

フィールド科学の入口『暮らしの伝承知を探る』野本寛一・赤坂憲雄編(玉川大学出版部)
装画は菅沼満子さんによる描き下ろし。10点になったら展覧会をやりたい。


暮らしの伝承知を探る_convert_20180124215218

スポンサーサイト

コメント

非公開コメント