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2023/09/03

寝ずの番あらため寝るの番

啓治が亡くなって1年がたった。

猫の行動を人間の気持ちで解釈したくない。
彼らは彼ら。

たぶん、気温や座布団のぐあい(干してふかふか)、日差しの入り方、
花の匂い……さまざまな要因がかさなって、たまたまいただけだろう。

今朝からほぼ終日(シャッターを閉めたいまも)、黒猫のた助が
啓治の壺や版画や花や線香が置いてある
ローテーブルの前の座布団に寝ている。
ときどき、サビ猫あき恵が合流して重なって寝ている。


ブログのKさんからのコメントに気づく。

AさんとOさんからのメールを読む。

午前中に2件のお花が届いた。
スタッフKとMさんから。

午後にガラス瓶に入った花と線香が
Fさんから届いた。
ハーバリウム(植物標本)。はじめて見た。
透明なガラス瓶に液体(オイル)と花が入っている。
白、ブルー、青い実も。
光のぐあいで見え方が変わる。回してみても変わる。
Fさんらしい。

啓治のまわりはすっかり花畑になった。

ありがとうございます。

このまま穏やかに今日が終わる予定だったが……
「仕事」は容赦ない。

まあ気を取り直していくか。
明日があるさ。
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2023/09/02

前略 啓治さま

けーさんが夕日の向こうの国に旅立ってから
明日9月3日で1年になります。

そちらはさぞかし賑やかなことでしょう。

とも、ぼちゃ彦、こ太郎、まめ、とむ、きり、
まご、こみけ、みけ、おじょ美、
らっきー、まり、どん(ここは犬)
たぶん、はる、ちびも。

独身時代に三鷹あたりで、夜の散歩のお供をしてた猫も。

酒と猫の日々を送っていると想像します。

KSさんが
「もう懐かしい知り合いは現世の人々よりも、
あの世の人たちの方が多くなってきているようです。
かつては淋しいと思っていたのですが、いつかまた会えるような気がしてほっとしています」
と綴っていたことを思い出しました。

こちらは35℃以上の気温が続く、長く厳しい夏です。
9月に入っても35℃。
2022年9月3日のこのあたりの最高気温は27℃、最低気温が21℃くらい。

8月はカラダにチカラが入らずふわふわした感じでした。
暑さのせい?
時折、けーさんの姿を見かけました。

たとえば……
郵便局に向かっていると、道路を隔てた歩道を、
お気に入りのカバンを持ってバスから降りて歩いていたり。
めったにバスには乗らなかったのに……ふしぎ。

車で駅にヒトを送ったかえり、駅に向かって歩いていたり。

居間に猫と並行になってごろりと寝ていたり。

ともの姿も。
玄関を開けようとして、ふと小屋のあったあたりを見ると、
上半身をおこして前足をそろえたポーズで座ってこちらを見返す。

掃除してたら、以外なところにけーさんの文字を発見。
自宅1階の分電盤に「居間」「2Fクーラー」「玄関・フロ」。

仕事からの帰り道、改札を出て駅の近くの駐車場に向かう途中で、
H病院4病棟のナース、MさんとKさんにばったり。
私服で髪型も勤務中とはちがっていたけど、お互いすぐにわかりました。
面会状況が気になってたずねたところ「いまはまたできなくなりました」。

8月半ば過ぎ、子どもの本の店を営むIさんから封書が届きました。
送ったカードの写真を見て
「同時代の空気の写真の数々、走馬灯のように70年代に戻りました」と。
お店を続けることは大変だが、生きている間は続けたいと。

スタッフKが9月3日をおぼえていてくれました。

8月の最終日、『子ども読書史図鑑』のSさんからお花が届きました。
Mさん作の「啓治の版画」、最後の1点を送りました。
晩に大きな満月を見ました。

午前中に『子どもの読書を考える事典』のSさんから
「明日がよい一日でありますように」
メッセージとともに明るいお花が届きました。

11時くらいに、Hさんが華やかなアレンジを届けてくれました。
冷たいそば茶を飲みながら、この1年を振り返って
けーさんのことを語ってくれた……。ありがたいです。

恒例の新座市立中央図書館の科学遊びを
8月の最終金曜日に実施。
講師のHさんが「もうすぐ1年だから」とお菓子を。

講座の会場に、図書館で所蔵しているHさんの著作と、
Solaの本が並んでいました。
「ほかにもあります」と図書館のTさん。
参加者の子どもたちは、講座が始まるまで
銘々本を選んで読んでいました。

けーさんが作った本もありました。

こんな感じでぼちぼちやっているので、安心してください。


******

このブログも明日で一段落。
閉じるかとも思ったけど、ひとまず存続。
啓治に関することやSolaのWebサイトから
こぼれるような記録したいことを時たま書いてもいい。

啓治のブログはまだ読めない。

形あるものはいつかはなくなる。
ワタシも猫もSolaも本も。

Solaのみなで作った「本」が
どこかでだれかの記憶にとどまることがあれば
これほどのシアワセはない。

N先生曰く
「子どもたちに向けて本を作ることが何よりの供養になる」。


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2023科学遊び講座会場にて
写真提供:新座市立中央図書館




IMG_5069.jpg
肺の模型とがいこつくん
(作ってみた)

2023/08/03

想い出は綴らない

きょうで啓治が亡くなって11か月。

昨年の8月は何をしていたのか。

明日は新座市立中央図書館で
夏の科学遊び講座の予定だったが、
講師のHさんが発熱のため延期に。
昨年は8月5日に実施。

このブログは、啓治とワタシの現在進行形の記録。
想い出を綴る場ではない。

想い出はワタシのなかにあればいい。

お役御免の日も近い。
2023/07/03

文月10か月

神無月
霜月
師走
睦月
如月
弥生
卯月
皐月
水無月……

きょうから文月
啓治のいない10か月が過ぎた。
あと葉月、長月で1年だ。

夜間中学増設運動全国交流集会ML
に登録した。

事務所の啓治のアドレスには届いているのだが、
管理者に連絡して、ワタシのアドレスにも届くように
してもらった。

管理者のKさん
「檀上さんには30年くらい前にお会いし、
いろいろお世話になりました」

いまはまったくの「戦力外」だが、
いずれ時間ができるときに備えよう。

サビ猫のあき恵のこのところのお気に入り。
新しくなった風呂場の床。
クッション層でやわらかく、
断熱構造になっていて冷たくない。
乾きやすくいつもさらっとしている。

アレ? いないなあと思うと、
風呂場の床に気持ちよさそうにねている。

昨晩は、大きく明るい月が見えた。
2023/06/01

わが家にツバメ来たる

6月になった。
明後日で啓治が亡くなって9か月。

毎朝、事務所の鍵をあけ、
黒猫のドアストッパーにドアを支えてもらい、
窓を開け空気を入れ換え、軽く掃除をする。

一昨日のこと。

ドアを開け放っていたら、ツバメがスーッと
室内に入ってきた。
あれっという感じですぐに出ていった。

啓治とたまにいっしょに散歩をすると、
あちこち「知らない」場所に連れていってくれた。

ぼちぼち思い出しながら歩いてみるか。
たどり着けるかわからないけど。

武蔵野線の跨線橋もそのひとつ。
橋の上に立って電車がやってくるのを待つ。

電車が見えた。
どんどん近づいてきて、びゅーっと下を通過する。

ワタシがキャーキャー喜んでいたら、
何も言わずにすこし得意げな表情をした。

友人が教えてくれた絵本『でんしゃが くるよ!』。
(シャーロット・ヴォーグ作/竹下文子訳/偕成社)
おとうさんとおねちゃんとぼくが
土曜日に自転車にのって橋にいく。
橋の下に線路が見える。
ほかのヒトたちも集まってくる。
遠くから電車が近づいてきて、足の下を「ビューン」と
走りぬける……。

橋の場所を、地元出身の植木屋のYさんに確かめた。
いつかいってみるか。